全国で唯一、41の工業カテゴリー全てを有する省として、山東省は名実共に工業大省、製造業大省である。しかし細分化からみると、山東省の約40%の工業企業が産業チェーンの中流・上流に位置しており、その結果、高付加価値の端に位置する工業企業の数が占める割合は相対的に少ない。そのため、チェーンを補完し、チェーンを強化することが不可欠である。この背景のもと、山東省は積極的に産業チェーンによる企業誘致を推進している。山東省が発表した2021年経済活動の「成績表」には、産業チェーンのハイエンド化と新興産業への投資の増加傾向が明らかに表れている。「四つの新」経済投資は前年同期比で5.8%増加し、投資全体に占める割合は51.2%に達した。

産業チェーンの企業誘致をよりよく行うために、山東省は「最前線をしっかりと見つめ、チェーンに沿って計画し、先導的な牽引、成長の育成、生態、集団発展を構築する」という構想に基づき、九大産業分野に焦点を当て、42の重点産業チェーンを選別し、「チェーン長制」メカニズムの推進を模索し、産業チェーン・サプライチェーンの安定性と競争力を着実に高める。

今日、現地の党と政府の主要な責任者が産業チェーンの「チェーンリーダー」であり、トップ企業が「チェーンマスター」である産業投資モデルは、山東省で省、市、県、園区の4レベルのシステムを形成した。内部と外部の資源を統合し、産業チェーンの弱いリンクに重点的に突破する。

例えば、威海市は「威海市の産業チェーン・サプライチェーン・イノベーションチェーン協同発展促進に関する実施意見」を発表した。7つの主要な産業クラスターの発展パターンの下で、10の優位産業チェーンを整理し、全面的に「チェーン長制」を実行し、毎月企業の「4枚のリスト」を整理し、垂直統合、「二重採用・二重導入」などの方式により、産業チェーン、サプライチェーン、イノベーションチェーンの協同発展を速める。

一連のチェーンの補完、チェーンの延長、チェーンの強化を通じて、山東省の産業チェーン、サプライチェーンの「モーメンツ」は拡大し続けている。